おススメの漫画2 完璧なボーイミーツガール

書きためていた日記を更新して何となく更新した気分になる第三弾です。2つほどおススメの漫画を紹介したいなあとふと思い立ったのが1年前(いくら何でも遅すぎる)。ちょこちょこ語っていたのですが、あんまりダイマすることないなあって自分のサイトを見ていて思ったので、たまには同人関係なく単純な感じでおススメの漫画を紹介する記事があってもいいんじゃないかなとゆるーく紹介第二弾。

スパイラル~推理の絆~(原作:城平京 作画:水野英多)

前も書いたのですが、私の男女カプ好きの原点です。ただ、これは原作が完璧すぎて妄想の余地がないというか、考えうる限り最上の結末を迎えるので、同人的にハマることはありませんでした。

ざっくりとしたあらすじ「主人公の鳴海歩は高校生。警察官の兄がいるが、数年前から疾走している。そのため、兄の妻で義理の姉に当たる鳴海まどかと二人暮らしをしていた。そんな中、歩は高校で結崎ひよのという女子生徒に嵌められる形で新聞部に入部させられる。そうこうしているうちに、学校では様々な事件が勃発。歩はひよのとともに兄譲りの推理力でそれらの事件を解決していく。しかし、事件が続くにつれ、兄である鳴海清隆、ブレードチルドレンといった命に関わる事件に歩は巻き込まれていく。それがひと段落した時、彼は自分の出生の秘密、兄との関係、自身の人生の意味を知る―――」

みたいな感じです。推理が基本ですが、一番は小説版の頃(歩君が中学生の頃)から続く、ボーイミーツガールの完璧な文脈こそがこの漫画の肝だと思います。
ボーイミーツガールの文脈は、「ボーイミーツガール・ボーイロストガール・ボーイミーツガールアゲイン」という三段構造が基本です。まどかさんとひよのさん(あんたとしか呼べない相手)という二人の女性に対するこの完璧なボーイミーツガールの文脈を、最後まで貫き通す姿勢は、推理小説作家さんが原作者でありながら、完璧すぎる恋愛なのです。恋愛、というよりは、愛です。そこに恋はない。
軽いネタバレなのですが、Fate/snがお好きな方は、「鉄心エンド」という単語にピンとくると思います。士郎君とは全く違うのですが、歩君は基本的に自分の存在に特段の意味を見出していないという大問題を抱えた、というか情緒何それ美味しいの、というレベルで情緒に欠けた人間なので、というかそういうふうに創られていて、「奪われるために存在している」ということに本人が自覚的なので、基本的にどの話でも「鉄心エンド」です。最初から最後まで鉄心エンドで、さらに言えばそれを彼は少しも苦に思いません。そしてそのラストに救いはありません。
よく清隆さんが一番特異で異常だと言われますが、この作品で最も異常でありながら淡々と日常をこなし、淡々と命のやり取りを続ける主人公の歩君が一番異常で、一番悲しいのだと私は思います。

これはもう本当に読んでいただくしかないのですが、好きなセリフを二つほど。

「ハレルヤ」
「ああ、あんたか」

この二つが彼が信じて失った少女へのただ一つの祈りなのです。祈りながら、孤独の中の神の祝福を祈りながら、そのすべてが自分のための救いではないと知っているという、実際「奪われるために存在している」という鳴海歩の生きざまは、本当にこの絶望と祝福を読んでくださいと言いたいです…。

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