まとめた方がいいんですけど、まとめるの面倒なのと全部書いてからまとめようと思ったのと、入院中に書いたものはTwitterにも上げようかなと思った次第です。これ以降から二人の鍔迫り合い(笑)みたいなはじめちゃんのしつこい男の部分が出てくると思うんですけど今回は沖田さんがいなくてイマジナリー永倉さんが被害を受けています。ドウシテコウナッタ。斎藤君は本当にしつこいと思います(褒めてる)
「っていう」
「うわァ……ストーカーじゃん、斎藤」
朝晩、沖田ちゃん(お嬢って呼ぶと怒られるし、一回「総司ちゃん」って言ったら殺されそうになった。差別だ)を送り迎えしているのに嫌がられる、と永倉さんに相談したら、本気で呆れられた。なんでよ。ちゃんと相談料として羊羹持ってきたし、それで酒飲んでる方が……
「ていうかいつもですけど、よくそんな甘いもんで飲めますね？」
「サイトーも飲む？この羊羹美味いじゃん」
「エンリョしときます……」
そうだけ言って、永倉さんの持っているたっかい酒を見遣る。僕も酒は飲む方だけど、あんま飲むと土方さんに怒られんだよなー、と思いながら。
「斎藤の考えてること当ててあげよっか？土方さんに文句言われたら『飲めないからですか？』って聞くだけで黙るよ？」
恐怖だし、そんなんアンタだけっすよ、という言葉を飲み込んで本題に戻す。
「沖田ちゃんにも『ストーカー‼︎』って言われるんですよ」
「え、事実だしいいんじゃないの？」
「事実だったら永倉さんもじゃん」
パリッと茶請けの煎餅をかじって言えば、あからさまに面倒そうな顔をされた。もう一回言うけど、なんでよ。
「俺は総司に嫌われてないし」
むしろ気に入られてるし気に入ってる、と続けて酒を飲んだ永倉さんを思わずまじまじと見てしまう。
「この差とは……」
「変態か否か、と言いたいところだけど、年季でしょ」
「ずーるーいー」
そう言ったら今度こそため息をつかれた。
「何がそこまで駆り立てるかね、遊び人」
「え？女全部切りましたけど」
当たり前のことだしケロッと言ったら、また息をつかれた。
「そーいうとこが怖いんだよ、遊び人が本気になるとか」
「えー、でも世間一般では『誠意見せろ』とか言うじゃん」
そう言ったら永倉さんにすごい顔された。なんで？
「もしかしてその理屈、総司にも言った感じ？」
「同じような顔されたのが非常に解せないのですが」
そうなんだよ、沖田ちゃんにも言ったら同じようにすごい顔されたから。
「そーじもこんなのに気に入られてるカワイソー」
とっとと俺と結婚しときゃねぇ、と聞き捨てならないことを言われて、思わず盃を取り上げる。
「酔ってますね、珍しく」
そうして言ったら、酔っているとは思えない真顔で言われた。
「本気だよ」