コメントやweveboxなどありがとうございます! 元気です! お盆が終わったから無駄にハイテンションですが元気です! 少しずつお返事しておりますのでお待ちください。
お盆が終わったから上記の通り無駄にハイテンションなままドバイに行って(イベントをやって、の意)、BBドバイちゃんとの戦闘に突然巻き込まれてスキルを見て思い出して書いた永斎と土方さんというか、永斎前提の土方さんと永倉さんの彼氏面バトル的ないつもの会話です。土方さんは前世の後半彼氏だから仕方ない、と思ったけど永倉さん前世から関係あるんだから頑張りなよ、ってもう半年以上言っているから頑張りなよ。
一回くらい土方さんと永倉さんがガチ目に喧嘩しているところは見たいなっていうのもありますが、その前に副長と総長がマジギレで殴り合いした方がいいと思うの、これもいつも言ってるけども。
あ、BBドバイちゃんのスキルで思い出したのはジョウガ……? ギョクト……? キンウ……? タイシャク……? 丸焼き……? うっ、頭が……!
という話です。ウサギってなんでこう、万国共通でこんな目に遭ってしまうのだろうね。自己犠牲精神を少し隠しなさい。BBドバイちゃんにも自己犠牲精神……なさそうだね。
あと個人的にヤースカヤたちの玩具にされる永斎が好きです。ひどい趣味だ。ヤースカヤたちに構い過ぎて「駄目だぞ」ってニキチに言われる太公望さんも好きです。
鬼の霍乱
「鬼の霍乱、というやつだな」
土方に言われて思わず眉をひそめた。この男に言われるのはどうしようもねぇほどなんというか、気に食わん。
「おまえには言われたくねぇんだが。帰れや」
「まあそう言うな。上司が手ずから連絡持ってきてやってんだぞ、有難く思え」
その言葉にさらに眉間の皺が深くなるのが自分でも分かる。涼しい顔で笑っている土方は、そんなことも分かっていて言っているのだろうから余計に厄介だ。
……カルデア。甲斐から雑賀の嬢ちゃんや武田の大将に越後の軍神と一緒に引き上げてきてしまったここには、新選組があった。
というよりも、だ。甲斐での一件で、土方が死んでも新選組を続けていること、俺は「真っ当すぎて」新選組を続けられなかったこと、逃げ出したこと、すべてを受け入れたつもりだった。
「そのつもりだったんだがなあ」
「なにがだ」
「こっちの話だ」
そう言ってサイドボードの水を飲む。サーヴァントって風邪引くんだな、と思ったが、マスターとマシュの嬢ちゃんは「かなり珍しいがよくあること」という謎の回答で、なんかすげー怖い姉さんと希臘の神様に診察されたが「ただの風邪で来るな! 薬を処方するから寝て居ろ! 次は開頭手術でもさせろ!」と心底から意味不明なことを言われて現在療養中である。
「まあいいか。しかし、おまえみてぇな健康だけが取り柄の男が風邪なんぞどこでもらった?」
「あ? 知らね」
土方が連絡だなんだと言いながら、薄ら笑いのままで手に持った書類を寄越さないと思ったら、そう言ってきたから適当に言えば、やはり薄く笑ったままで彼は言う。
「斎藤の野郎がこの間のサポートでどっか行ってたなあ、南の方だったか。夏風邪は馬鹿しか引かねえとはよく言ったもんだ」
「……オイ」
「『昔の通り』部下の仲が良いのは悪かねぇと思ってるんだぜ?」
そう言われたから俺は思わず寝台から起こしていた身をそのまま滑らせて、土方の胸倉をつかんでいた。
「なんだ?」
「おまえみたいな野郎に刀を使うのはもったいねえから今なら一発殴るで勘弁してやるよ」
「あ? 何も言ってねえだろうが」
緋色の瞳がこちらを面白そうに見た。そのまま殴りつけようとして、その労力が面倒になって来る。その赤い目は、真剣なようで相手をからかうだけの時もあり、それだから。
「山南先生も斎藤も苦労するんだよ、こんな馬鹿だから」
「可愛がるにしても適度にしとけ。アレは言うこと聞かねえぞ」
「分かってるっての。調子悪そうだから寝かせたつもりだったんだよ、早く寝ろって言ったし、寝たと思ってたし。移ったのは勝手に口吸いでもしたんだろ、感染経路は粘膜がどうこうって看護師の姉ちゃん言ってたし」
溜息をついてそう言ってから腕を離せば、土方は可笑しそうにやはり笑ってそれからこちらをもう一度見た。
「あのワガママ放題のガキがずいぶん大人しくなったな? というよりは、おまえなら風邪なんぞ引いたら寝かせるどころかこれ幸いと足の腱でも切っておくかと思ったが、随分優しくなったもんだなあ」
「土方」
「そうだろうが。おまえ、また逃がすのか? なぁ? どうする?」
「は?」
「俺は嫌だぜ? まあ俺自身死んでることも忘れてるそうだが、沖田はとりあえず俺がいる限りは逃がしはしない」
なんの話だ、と言い差したところで彼は笑ってこちらを制する。
「だがなあ、山南には一回逃げられてんだよ。戻ってきたには戻ってきたが、一回死にやがってあの馬鹿。で、だ」
「……」
「おまえは本当に斎藤を逃がさない自信があるのか?」
言葉に目の前が真っ赤になると同時に暗転した。甲斐、あの時、あの日、あの記憶。
『おまえは本当に斎藤を逃がさない自信があるのか?』
あの日、あの時言われたのと同じ言葉。
「おまえ……」
新選組を離れる時に、俺はまだ迷っていた。それに、まだ間に合うと思っていた。近藤さんにも土方にもうんざりしていたのはあったと思う。上下関係、家臣、そんなものじゃないというのもあった。それにこの戦はもう駄目だ、と。だが、そんなものはどうだって良かった。そんなことが分かっていたら、そこまで物分かりが良かったらそれこそ『伊東の誘いに乗っていた』だろう。
間に合うと思っていた。間に合えと思っていた。
近藤さんも、土方も、まだ止められると、まだ声が届くと信じていたその時に、すべてを切り捨てられたあとで土方に言われたその一言に、すべてが遅かったのだと気が付いた。
斎藤を逃がさない自信、と言われて、別段斎藤が選ぶことだと思ってそれから、自身の傲慢さに反吐が出た。選ばざるを得ないと思っていたのだから。
あの不均衡な精神性が、土方への忠誠心が、新選組への依存心が、保てているのは『偶然』俺と身体の関係があるからで、それが無ければあのガキは立てない筈だ、と。
だから斎藤は必ず俺についてくる、すがるしかない、と。
だが、そんなことを見越して、そんな脆い心情さえ奪い去る様にそのまま会津まで斎藤が選んだのはこの男だったし、あの時点で土方は分かっていたからああ聞いたのだろうと思えば、俺自身の未熟さというよりは、あまりの狭量さにやはり反吐が出る。
「なあどうなんだ? 今度こそ斎藤を逃がさない自信があるのか? それともまたこっちで面倒見とくか?」
馬鹿にしきった顔で言ってきた土方の頭を思わず軽くはたく。なんとなく頭が痛くなってきた気がするが、これは全く風邪には関係ない気がした。
「同じ轍は踏まん。どこにもかしこにも粉掛けてんじゃねえよ、色男」
「褒め言葉だな。しかしまあ、元鞘で大人しくなった斎藤のことは任せておくが、やるならやるでもっと上手くやれ」
「いちいち色事まで口挟まれるいわれはねえよ」
「違いないと言いたいところだが、泣き喚かれる身にもなってくれや」
そう言って笑いながら『連絡』とかなんとか言っていたその男は書類一式とどっから出したか知らないが、袋を投げてよこした。売店のレジ袋って言ったか? マイバッグを持参するようにとより怖い方のコヤンスカヤの姐さんに脅されたから俺は持っていくように覚えたんだが……。
「あ?」
書類の方はカルデアの予定や周回、俺のレイシフトがキャンセルになったとかの本当に形式的な連絡だったが、レジ袋の方に手を掛けたら土方は仕事は終わったとばかりに部屋から出ていった。
「鳥の血に悲しめど、魚の血に悲しまず。大事にしてやることだな。いらないならまた拾ってやらんでもないが」
そう、どうにも頭にくることを言って。
*
「ん?」
入っていたのは甘味が主だった。確かに、ゼリー飲料や水分は買ってあったし、食事という点ではサーヴァントには問題がない。とはいえ補給は周りと接触しない時間や連絡さえ守れば食堂から部屋に持ってくるなり何とかなったが、甘味はあまりなかったな、と思う。
「お、これ沖田と山南先生が言ってたやつだ」
バウムクーヘンの新作が、と二人が話していたそれだったり、プリンだったり、団子だったり、くずもちだったり。新しいものから定番のものまで、は分かるが、なんというか選び方がどことなくぎこちないのは気のせいだろうか。
「鈴カステラとか売ってんのか……」
どうなってんだ……と思いながらその食いきれそうもない甘味を見ていたら、ぺらりと紙が二枚落ちてきた。
「……?」
一枚はこの甘味を買うにあたっての買い物用の書き付けらしく、様々な品名を書いたり消したり、聞いたものを必死に書いたりと、なるほど、ぎこちない選び方なのはこれを買ったやつ自体がよく分からないままに大量購入したのだろうということが分かった。走り書きなのもあり、間違って入れたままにしたのだろう。
もう一枚は少しだけ大きく、こちらは俺宛てらしい。
『鰻は駄目だって。早く治せ。ごめん』
「……。ハァァァ……。」
素直になるってのは難しいんだけども、斎藤が素直になって頑張ってるのを見るとなんというかいろいろと申し訳なくなるというか、こんな健気なもん持ってわざわざ嫌味を言うために土方は来たのかとかそうじゃなくて。
「逃がさねえ自信があるからやってんだよ」
二回目だぞ、この俺がそんな下手を打つワケないだろうが。斎藤を誰かに取られるなんぞ、そんなのはもう御免なんだよ。
「それはそれとして、腱切らないまでもこの部屋に縛り付けておくか……?」
治ったら、観賞用的なアレで。
斎藤のことでバトル勃発の土方さんと永倉さん大好きです!!!!
「二度と逃さない自信はあるのか」と盛大なチクチク言葉を述べてくる副長〜!そして言い返したいけど「そんな脆い心情さえ奪い去るようにしてそのまま会津まで斎藤が選んだのはこの男だったし」(ここめっちゃ好きなところです!!)と過去の事実に打ちのめされてる永倉さんー!負けないで!!
緋雨さん家の、土方さんにちょっかい出される永斎の永倉さん大好きなんですよね……やっぱ生前で斎藤が永倉さんとは行かず土方さんと会津までは行ったこと気にしてるんだよな……気にしてるの最高ですね!!
緋雨さん家の最高永斎を拝読できて幸せです……!前に購入させていただいたご本に入ってる斎藤のことでバトる永倉さんと土方さんのお話また読もう……!
長文失礼いたしました!緋雨さんの永斎が大好きな者より!!
ありがとうございます!
チクチク嫌味とマウント取りつつ部下をからかいに来る色男副長でした……!実際一回負けてるから、その後明治に再会したって負けてるから、選んだ男を前にすると何も言えなくなっちゃう永倉さん、負けないで!と思いながらもこう、なんというか、そのあたりも分かっていて、ちょっかい出してからかいに来そうな副長いますよね……。
ありがとうございます!気にしているからこそ斎藤のこと好きなんだろ~!!気づいたんだろ?分かってるから頑張れよ~~!ってなっています(※書いた人)。
急に書いた話でしたがありがとうございます!そして過去の話も~!覚えていていただけて嬉しいです!
またいろいろ書ければと思います!