下の話に絡んで無償のナントカ

一個下の記事(「長くなるので」云々)は本当に長くなってしまったのですが、1月に書いた結局天国ってなんでしょうねの話ですが、本当に長くなってしまったので鍵をかけておきました。「yes」ですが、わりと自由に書いているので、合わないなと思ったらブラウザバックでお願いいたします。

そんなこんなでそれとも関係ないわけではないというか、「無償の愛」と「愛は見返りを求めない」ということをプッチが全否定してから何年経ったか覚えていませんが、「無償の愛がある」という映画が去年ありましたね、と改めて思いました。
ラクス・クラインですが、これも20年越しくらいに完結した話でしたが、それと同じ感じで20年前くらいに「愛は見返りを求めない」と言ったのが結崎ひよのという誰かさんでしたね。

ここらへんどうなんでしょうね、というのをそのうち元気になったらまとめて書きたいですね、と思う部分ではある。
ジョジョの6部以降、というか8部が特に分かりやすいけれども等価交換の概念が出てきますが、有形・無形を問わず、等価交換は経済の基本ですが、愛、というものに限定したときに、愛が無形であった時に、そこに「無償の愛は存在しない」とプッチは言っていたじゃないですか。
「無償の愛は存在せず、それさえも天国への見返りでしかない」としたら、無償のものは存在しないのだとしたら、それは等価交換とは少し違うと思うから8部の話とは違うと思うのよね、という話。
ラクスの言葉で有名になったけども「必要だから愛しているのではなく、愛しているから必要なのだ」というのがあったけども、これじゃないのか、というのが一つ目。
プッチの場合はこれの正反対で「天国へのチケットとして必要だから愛しているのだ」ということだよね。

それが意識してやっているとしても無意識だとしても、という部分はプッチにとってはどうなんだろうなあと思うけども、全てあまねく無意識などということは有り得ない、くらいには「人の善性」というものというよりも人の欲求への信頼が強そうではあるなあと。
人の欲求というか、彼は自分が天国を望む以上、周りの人間も天国を望むはずだという強い発想があるんですよね、これプッチにしては不思議だと思うんですけども。そうでもないのかな。DIOが「天国」が精神的なものではなくて、真実から世界を支配して、世界を書き換えたものだって言うときに「書き換えたい」という欲求が遍くあるはずだ、というそのために「愛」を持っているはずだ、というのはなんだろうねこれ、今更考えていますがこれはプッチのすごく深い歪みのような気がしないでもない。
自分にあるものは他者にもあるはずだ、という単純な発想とは違う気がするというか……なんつーか、それを通り越して無意識だとしても「無償の愛は存在しない」と言うのだから、あらゆるすべての人間は天国に行きたいと思っていると信じているし、「運命を受け入れる覚悟を持っている者はそれで救われる」という彼なりの「天国」の創造と世界の一巡が友人との悲願を果たすことになるとしたらそれはでも発想としてはプッチの中の陥穽だよね? エンポリオに最後、というか、あそこで失敗した最大の理由はその思考回路の陥穽だと何度か小説で書いてみたのですが、上手いこと落とし込めないのでもっと考えてみたいなあと思っているのですが、あそこDIOなら失敗しなかった気がするなあと何度か言っているのはそもそも失敗もなにもプッチは気づいていない気がするけれどもDIOとプッチの考える『天国』は重なっていないよね? という。DIOはそれを別に気にしていないし、それでいいんじゃないの別に、くらいに思っていそうですが、プッチは最終的に「自分が天国に行くこと、天国を創造し、世界を一巡させること」を目指したわけで、DIOがどうこうという部分は(日記には一応記載はあったものの)抜け落ちているんですよね。DIOはそこまで分かっていたから日記の件とか教えたんじゃないかなー、という話を書いたことがあるのですが、プッチはいずれ「自分の手で」そういうことをやろうとする時がくるとそこまで分かっていたのではないかな、というか、たいていの人間は「そうなるだろ」と思っていたのではないかなあー、と思います。何だかんだいってもDIO様、人を見る目というか、ひとに対する考え方や発想はかなりの観察眼ですからね。あとわりと普通。
そうなるだろ、と思った時に「これは失敗するかもしれない」と思ったんじゃないかな、とは思う。DIOにとっての天国がなんなのかよく分からないのがほとんどの原因ですが、ほかの世界線のDIOが「真実の上書き」が能力でそれによってやろうと思ったのがあーでこーで、と考えても、じゃあそもそも一個前の日記で書いたけども「時間を止める」が能力のDIOの時点で基本世界のDIO様もそもそも承太郎のことを待っている必要はなかったわけで。

そのあたりの細かいことはいいんですが、天国へのチケット、という点で無償の愛を考えたプッチに対してDIOは何を思うんだろう、というのはありました。ダービー兄弟という「魂」という無形のものを有形にして保存できる配下を持っていたDIOにとって、まずもって有形・無形というのはあんまり意味のあるものではなかったと思いますが、それが有償・無償というふうになるとどうなんでしょうね。ていうかそうなると「神を愛するように」というその言葉自体はそのまま解釈できるわけです。「神≒天国を愛するように君のことを」「愛している」からそれでいいんだけども、やっぱりそれはプッチにとってのトロフィーとしての愛であって別段そこに愛らしきものは存在しないとはっきり分かるセリフでもあるんですよね、アレ。同時にプッチは隠れ蓑としてのと書かれていましたが神父という職業の範囲での神への愛ってのもどうなんだろうね彼。

その一方でヴァニラ・アイスやンドゥールはじゃあどうなるんでしょうね。DIOに対する愛というか。命の担保に等しい愛ですけども、それはンドゥールが分かりやすいという話をしましたけども「愛しているから必要」というそのままなんですよね、怖いというか困るんですけども。だから自害できるし、自害せざるを得ないという最期になるかと思うんですが、必要だから愛しているのではなく、愛しているから必要なため、自殺するしか方法がなかったのがンドゥールだった気がします。
それは「無償の愛」ではないのでしょうか? DIO側から見た時に特に。ンドゥールやアイスからしたらDIOに求めてしまうことがあったから否定しそうですが、それを含めてより無償と言えるのでは? と思ってしまう。
そうして「愛」という概念に「等価交換」という概念を持ってくることが出来るのだろうか、ということをダービー兄弟を見ているとさらに思います。DIO側だから余計に。
CLAMPの作品とかで流行ったし、魔術とか魔法とかいろいろ流行ったから「等価交換」の魔術的概念がいろいろと浸透して、それは「天国」でも同様? となるけども、それは違う気がしたようなしないような。もちろん8部のように明確に言われればそうなんでしょうが、ダービー兄の時の「魂を賭ける」行為は等価交換ではなかったですよね。レートを吊り上げて、賭けをどんどん進めていって、イカサマポーカーのチップを積み上げて、挑発の内容が「まだ賭けられるものがある」でホリィさんの魂でもまだだ、ということで「この場にいないけど花京院も入院してるだろ?」ということからどんどん吊り上げていくあれは、ジョセフとポルナレフの魂にも吊り合っていないし、DIOの情報を喋れ、という意味ではほんっとうに吊り合っていないワケです。もちろん、魂を賭けたポーカーゲームということ自体が詐欺みたいなもんではあるんですが、少なくとも等価交換ではない。
それはダービー弟でも同じことではあるんですよね。同じ話の繰り返しになるので割愛しますが、なんだかんだで等価交換ではない。

「魂」という不可視で無形かつ概念的なものを可視化して有形にして保存できる兄弟を知っていたDIOにとって「無償の〇〇」とか「無形の〇〇」というのはほとんど意味のないものだった気がすると上でも書きましたが、そこの〇に入るのが「愛」だとしてもそれは変わりがないと思います、という話。無償の愛とかそういう理想的なものではなくてもね。

というところから以前に書いた話でDIOが指摘しているのですが、プッチの考える「無償の愛」というのは「天国への見返りである」とするならば、それは「無償の愛」ではなくて、プッチにとっての「理想の愛」ではないのか? という。みんながそうであってほしい、そういう愛であってほしい、という「理想の愛」を求めただけの話ではないのかなあー、とは思います。その理想に何を思うかはまた別の問題ですけども。

ガンダムの感想(今更)

とてつもなく今更ですが、今期のガンダムを見ています。映画もいろいろあってみました。びっくりした(頭の悪そうな感想)。そういう訳で映画の感想を見た時にまとめたものと3話までの感想を追記に。

機動戦士Gundam GQuuuuuuX -Beginning-感想

プライベッター+に置いてあります。長いのと、ファーストとZとSEEDという偏った視聴歴がある状態で見ているのでだいぶいろいろあるね、という人が見た感想です。最近のガンダムは見ていなかったです。SEEDが最後に見たガンダムだと思う、たぶん。

追記からは3話までの感想です。アマプラで見つつBS11で録画もしています。そのくらい映画が衝撃だったんだけども……。

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お知らせ(更新低下とか同人誌情報とか、詳しい事情は追記)

お知らせです。
サイト改装の最中で大変申し訳ありませんが、更新頻度が低下いたします。
永斎🐰本出したり、ジョジョのページ作ったり、コイツ好き勝手やっているくせに、何を言い出す!?という感じですが、大変申し訳ありません。
日記の方はなるべくいつも通りに書ければ、と言ってもいつも不定期なのですが、サイトの更新については再録できそうな話を除いて新規の話の更新頻度が低下するかと思います。

私としても話を書いているときが息抜きになるのでなるべく書きたいなーと思っています。ただ、HTMLに出来なかったり、小説の体裁をなしていない話(めっちゃ短いとか、会話だけとか)の時はブログの追記だけとか、SNS(事情でX以外で細々のためあんまり機能していない)の画像だけとかになりそうですが、そちらもあまり新規のものが書けるか分かりません。

というよりそれ以前の問題として、今年に入ってから、ジョジョ以外の更新が滞っており、大変申し訳ありませんでした。
型月の本で永斎は出しましたが、過去にさかのぼって書いたり書かなかったりのジョジョを除いて話が書けず、改装すると言いつつも全般的に滞っており、本当に申し訳ありません。HPの方に新鮮味がない……いろいろ書けたらなと思っているやる気だけはある状態なのですが、頑張ります。そのあたりの事情は追記に書きますが、ジャンルがどうこうとか、萌えがとかそういうのではなく、単純明快に私の肉体が貧弱なだけなので、萌えたらいつも通りすぐ書くのでご安心ください。

次。
同人誌情報についてです。
今回の件を詳しく考えていたのですが、今年の永斎うさぎ本を出したあたりでちらっと書いてはいたのですが、今年からあんまり本を新規に出す気力というか、現実的な時間があまり取れないかもしれない、と思っています。
そういうこともあり、現在通販を委託している本が
フロマージュさん委託ページ
になるのですが、永斎と斎永♀と斎沖が残っているかな、という感じです。
ただ売り切れの本が多いのと、もともとあまりオフというか本を出す方ではないのもあり、イベントにも参加しないので、装丁にこだわりがないけれど読みたい方がいらっしゃれば、2年くらい前の本であればウェブ再録か1冊くらいなら可能なら表紙違いますが作りますのでお声がけください。あとここにないもので配布本はサイトの方をご覧ください。
※配布本の例:コンヨハとか武新とか、直近だと永斎の「うさぎびより」のような本。

すべての本のデータは残してあるので、再録or表紙違いの再版はそれなりにできるかと思いますので、お気軽にお声がけください。ただこちらは可能であればと即対応が出来ないかもしれないのでそこはご了承ください。

サイト全般の話。
先日からお伝えしているように、今年の1月からデータとサーバー周りの契約を見直しました。契約年数を一括で3年くらいにしたので、少し私が離れても大丈夫かなという感じです。急にいなくなった時も保持が可能かつ、整理したいときに整理出来る期間やデータ容量の猶予を確保した感じなんですが、そもそもテキストデータが多いので、サーバーの容量は大丈夫そうなんですが、急に管理人がふらっと蒸発することは向こう三年は一応ないことになっています。
今回の件を見据えて3年くらいでの契約に今年から変更しましたので、まあ大丈夫だと思います。

そんな感じのお知らせです。
詳しいことは追記に書くのですが、追記が若干愚痴になってしまいそうな気がするのでこちらに書くと、いつもの体調不良なんですが、ちょっと今回久しぶりに始末が悪そうでして、戻ってくるまで時間がかかるか、少し面倒なことになるかもしれないなー、という感じです。
テニプリやブリーチの頃からなんですが、一回萌えるとずーっとやってるくらいには燃費がいいどころか萌え続けているやばい奴なので、なんか突然やめることはないですが、昨年末からこの頃、ジョジョを入れるぞーとか言い出して変な動きをしていて申し訳ありませんでした。最初は本気で自分用に昔から書いていたもの含めて一冊本を作るつもりでのまとめだったので、そのあたりも含めて全体的に急なジャンル追加だったり、更新が偏ったりでご不快な思いをされた方がいらっしゃれば今更になりますが申し訳ございませんでした。体調方面で限界かもしれないというのもありましたが、暴走して反省しております。
毎年通りに全ジャンルの好きなキャラクター全部書きたいというのが変わっていないので、また元気になったら書きたいです!

という感じです。追記に詳しいことを書いていますが、特段面白くないので興味のある方はご覧ください。すみません、いつもの貧弱管理人です。

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割と弱音

です、というかただの日記というか。
燃え尽き症候群に近いのかもしれない、と思いながら、長い話が書けなくなってきました。あー……なんでだ? となっている。
毎日仕事終わったら2千字以内を目途に3個くらいずつ書いているので、その気になれば一万字までは書けるのでは? と思っているのですが、どうしてもプロットの段階で分割してしまう。

永斎に浸りたいよぉ……という気持ち

DIO花の長い話の続き永遠に書き続けたいよぉ……という気持ち(5万字超えたところで我に返ったのがまずかった)

ンドゥールの考える悪についてと自分の生き方の長い話完成させたいよぉ……という気持ち

とかですね。
これね、今書いていて気が付いたけども、永斎の🐰本でウサギに脳を焼かれ、とてもはっぴー幸せセットでうさうさしながら本を作って、その横で並行してDIO花書いたのが燃え尽き症候群の原因ではないですか緋雨さん……? どう考えてもそうだよ。
燃え尽き症候群なので少し休めば治ると思います。それもあってちょいちょい書いているんですが(タイッツーとブルスカに上げていたりいなかったりする)、今はアスランの話とか書いてたかもしれない。
ンドゥールの長い話書こうと思ってから「誰が読むんだよ」って思った。「私が読むんだよ。私が読みたいから書くんだよ」で押し通して15年近くこのサイトやっているんで別に困りはしないんですが、ほんとにたまに思うとちょっとへこむよね。DIO花も個人的に思う二人の関係がそこまで甘くないので「お前以外誰が楽しいんだよ」って思ってるけど私は楽しい。

こんな時こそウサギを積極的に植えていきたいですね!
というかこんな時こそサイトの改装しつつ、バレンタインの企画くらいしたいですねって思っています。元気そうだねっていう。平川さんとか遊佐さんとかの声聞いて落ち着いてろ。

永斎ウサギ本入稿しました

問題なければ出ます!

自家用というか私が欲しいから作った本ですが、いろいろ考えて表紙と遊び紙をちょっと特殊紙にして、可愛い&二人っぽい&夜&雨っぽい色にしました。「雨の日」の方の最初と大晦日に寄せてみたのと、ウサギの方の書下ろしに寄せてみました!
「ウサギだって可愛いだけで売っていける時代じゃありませんからね!」ってコヤンスカヤさんが言ってた。可愛さとあざとさが必要だと。

タイトル:「うさぎびより」
サイズ:文庫
ページ数:310頁
印刷形式:オンデマンド
発行年:2025年
発行予定イベント・頒布予定などはありませんので一応一番早割で入稿していますが「特に急いでいない」ということと、発行日等はイベント合わせ等ではありません。
表紙に特殊紙・特殊インクを使用・デザインをお願いしているため、データが届き次第また掲載します。青いです(ざっくり)。青に白でファンシーでちょっと大人な感じもあるようなそんな感じ。

以下本文サンプル

表紙のデータが出来たらまた上げます。部数は今ご連絡頂いている方の範囲で。昨年末からちょいちょい言っているなかで頂いているなかで少し余剰を含めてこんなもんかな、という感じですが、余裕はあるのでご興味のある方はお気軽にお問い合わせくださいー。私が紙で保存用にしたくて作ったのが一番大きいため、今回は委託などの予定はありません。
なんかいつも通りぐだぐだしていますが、適当にお声がけください。

花京院典明小話詰め

短い話をいっぱい書いたのと、花京院とスタクルメンバーと一つずつ会話が出来てしまったので死ぬまでの時系列で整理してみました。当たり前ですが死ぬのでCPはないです。(なにいってんだこいつ)
だいたい死因になる話しかないのでそこはご了承ください。最後のおまけのみ承太郎と高校で会話していますが生存しているのかもしれませんけどもまあ生きてると思ってないので何かあったんじゃないですか(ひどい)。そうして花京院がだいぶキャラ崩壊とかそういう以上にアホの子になっているのでお気を付けください。承太郎先輩、迷惑かけてごめんね。

ここの管理人というか私は花京院は死ぬものと思っているタイプの人間なので、というか死ぬことを含めて花京院が大好きなので、基本的に死因、もしくは「この先死ぬ前提」の話ばかりですが、大丈夫そうな方はどうぞ。

花京院典明の長い話も書きたいのですが、上のような考え方なので原作読み返したり、アニメ見返したりするたびに「好きだなあ」と思うし、死に方も死ぬまでの過程も最高に好きなんですが、要するに死ぬのでグロッキーになるから精神的に書けなくなって短編ばかりです。花京院はどうあがいても死ぬんだけども……死ぬからいいんだけども……。

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花京院の話したことなかったですね

花京院典明が好きです(結論)

花京院の好きなところとやべえところと死ぬ前に直せばよかったところを姉にメール送りつけまくってから「初めて聞いた、ビビった」と言われて今まで話したことなかったと気付きました。

あ、他人に話したの始めてだ!
いや、めっちゃ頭痛ヤバくて半分寝てたんですよ。私も完全に寝落ちしないために頑張って打っていたんですね(迷惑過ぎる)。浮動性眩暈と頭痛とレム睡眠の状態で延々と打っていたのが「花京院の好きなところ」「ここが死因だよ花京院」「高校生なんだからもっと気楽に生きろよ花京院」みたいな内容のメールだったんですね。本気で延々と打っていた。身内にしかこんなことしないから安心してほしい(それでも迷惑です)。

それで今更ですが私、花京院好きだってわりと昔から言っていたつもりなんですが喋ったこと無いなと気が付きました☆彡
そうだね、たぶん話したことないわ、と改めて姉に指摘されて気付きましたが、花京院典明が好きです。
詳細なことはそのうち書くかもしれないし書かないかもしれませんが、ジョジョシリーズというか、三部というか、それ以上に花京院典明が好きです。それもあるのか「花京院が好きだ」という感情はあるものの本当になんか同人的な何かや創作が一つもないので(小説も一個もないし、何か考えたことも一個もない)、誰かやサイトで話す機会が一度もなかったんですね。今更だけども珍しすぎてびっくりした。

花京院って好きになる部分や魅力が、生きていたなら直した方がいいと思う部分だったり、見ていて苦しい部分だったり、最悪死因だったりすることがあるので、考えているだけでしんどくなるというなんかこう、どうしようもねぇキャラだと思っているので、かなりテンションがハイでもロウでもいいけどおかしくないと考えられないのだなあと思いました。そんなに深刻に考えるくらいならサクランボでも食ってろ。

いや……肉の芽の序盤はいいとして、というかDIO様の支配抜けてからってなんつーか……友達とか仲間とかそういう人たちに出会えたから元々の「男子高校生なら普通」というか「高校生だし」っていう部分もはたから見ると出て来て、出て来るのに本人は出てきたために「友達や仲間のために命を懸けることは普通」っていう普通じゃない彼が考えただけの『普通』が出てくるから取り返しがつかないというかなんというか……。

5時15分のエメラルドスプラッシュですが、それはいいんだけども、いいんだけども、「仲間だったからだ」「これから起こる事柄に僕は後悔はない」と言い切れる胆力はどこから来たんだ、スタンドはあってもただの高校生だったろう……と思うとそれが「仲間だったから」でしょ。今まで17年間孤独だったところにみんなが手を差し伸べてくれたのにアヴドゥルとイギーが死んでしまったことが本当に辛かったから「背中が」というアレになる訳で、でも花京院がその時に一気に感じた「初めての友達」「初めての仲間」「初めての喪失」っていう孤独以外の感情って全部が数十日で凝縮された初めての戦いの中で手に入れてしまった唐突な感情で、その結論が「DIOのスタンドの正体を暴く方法」「法皇の結界」と思いつくのはいいんだけども、いいんだけども、これは何と言えばいいんだろうか、決してアヴドゥルやイギーの死を軽んじている訳ではなく、お前の選択は本当にそれだけだったのか、という。
それだけだったから、それだけで最後に5時15分で止まった時計で散っていったからこそ花京院が好きなんですが、同時にもっと笑えれば良かったなあと思うという。もっと普通にってのは無理でも他の選択肢……いや、他の選択肢を捨てて、全てを掛けての5時15分で死んで、そうしてDIOのスタンドの正体を暴いたからこそ花京院だと分かっているし、そこが彼の強さだと思います。

元々頭脳明晰で冷静な判断が出来る、理知的で落ち着いているという部分はあるし、「お仕置きの時間だよ」の台詞とかも結構大人びている。
その一方で
頭脳明晰で冷静な判断≒結果に基づいた自滅を伴う決定が出来る、
になってしまうし、
理知的で落ち着いている≒思考の結果が最悪でも利があれば迷わない、
ともいえるような破滅的な行動に繋がるシーンが少なくないというか、それが死因みたいなところあるので……。そんなこと普通誰が考えるんだよ、お前が考えたんだよって思うとびっくりするほど苦しいキャラで好きです。大人びているのも承太郎やポルナレフとのやりとりを見ていると無理してねーか、もっと楽しみたいことないのか、と思ってしまう。

「法皇の結界」を使ってのほとんど捨て身と言える(立案の時点では捨て身のつもりはなかったかもしれないけれど)あれだって、でも最期を見るに「死んだって別に構わない」「後悔はない」っていう果断さがあるじゃないですか。その果断さは見ているとどこか破滅的というか、どこかしら、何かしら「今ここで友達と仲間のためにすべてを懸ける」という刹那的というかなんつーか……青春全部手に入っちまったんだなあって思うとそこが大好きだ。そうやって死んでいった花京院が大好きだ。

死んでいったから好きだけど、死なないでほしかったというすごい無茶ぶり。
幸せになってほしいとまでは言えないけども、人並みに普通の生活してほしかったという最高くらいの高望み、みたいなものをよく考えるのが花京院典明です。

花京院無理すんなー……

お茶(FGO・永斎・パロ)

永斎の中世から近世のヨーロッパか日本の財閥当たりのふんわりしたパロディです。この間の続き。斎藤さんがメイドというかボーイというかの立場だけども、実際問題恋人で邸にご主人の永倉さんと二人しか住んでないとかいうご都合主義展開だよ。
永斎のエロばかり書いている気がする(これはエロの一歩手前)。えろどうじんならいいってワケじゃないんですよひさめさん。
あと自分でも段々日記に上げているのが増え過ぎてサイトへの収録分かんなくなってきてるのでこのひとつ前が
許容範囲を超えたら(永斎)
ですね。永斎が増殖し続けている現実。少しずつサイトに収録していきます。ログというかデータベース化も兼ねているからしっかりしてくださいね。

永倉さんは土地でも転がしてんじゃないかなー(問題のある発言)。
不動産と言いなさい、不動産と。
斎藤さんは普通に男ですが永倉さんというか斎藤さんの趣味でロングメイド服着ています。メイド服って主人が欲情しないようにそういう恰好につくってあるんですってね。ふーーーーーーん?(ひさめさん最低だね)

この間の続きですがこの後エロになるんですね、エロはちょっと眠いから待ってくださいね。エロ同人みたいに!エロ同人みたいに!

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SEEDFREEDOM特別版の話

観に行きましたという話です。全体の感想と主にアスラン・ザラとイザークの話。
これは劇場にあったのですが、このポスターで改めてみると思ったよりカルラのデザインシンプルだな、と思いました。
あ、お彼岸が終わって10月の頭に姉と行ったので映像は1週目ですね。特典はなかったです。悲しいね。

特別版の映像の話
・500カット増量ということでどうなっているのかと思っていました。
・初っ端から弾薬増やし過ぎでは? と思った。
・初回出撃時点でキラが強くなりすぎている、というかキラの独壇場がすごいことになっていた
・建物がブラッシュアップされているのは気のせいではない気がする(キラとラクスの邸宅やコンパスのなんかアレとか、カガリの別荘とか)
・ムラサメ改がカッコよすぎてこのモビルスーツ好き。フラガ大佐っていうかムウの「お前ら!」からのマリューさん救出のところもうさぁ……この2人さぁ……好き!
・戦闘シーン以外もわりと台詞に被らない表情のシーンが増えていたので面白かったです。
・表情で一番「ヒエッ」ってなったのは前半、折り返し以前のイングリット。わりとオルフェやシュラ、アウラ陛下に合わせてニヤッと笑うシーンのカットがあって、まあ立場としてはそうなんだけども、映画観ていても、小説読んでいても苦労しているシーンしかなかったから「ラクスにいろいろ言われる前まではイングリットもそういうところはあったんだね」と思ってなんか余計苦しくなった。
・そこからのイングリットとラクスのシーンで小物(ナイフとか拳銃とか)がすげぇ丁寧に描き直されていて「これ以上イングリットを精神的に追い詰めないでくれ……」と思ってしまった。
・何回見ても「行って!」のところはイングリットが辛すぎて、キラとラクスの再会もそうなんだけどもいろんな意味で泣いてしまうわ……。
・「ミーティア」掛かったあたりから泣いていたのはいいんですが、その一方で「いやこれ絶対時間足りないだろ?」と思い始めて別の意味でハラハラしました。
・想像していたよりはるかに映像が増えていたからかなり台詞と映像の間や、音楽や挿入歌とシーンやカットの間がなくなっていたような気がします。
・「ミーティア」以前だとなんかアスランがキラをぶん殴るとこがすげぇスピード出てた気がして……(気のせいだったらすみません)。
・あと一緒に行った姉が「収録台詞は増えていない」と言っていて、私はこれで多分4回目? だからそんなに記憶がアレなんですが、大佐の台詞とかイザークの台詞とか増えてねぇか? 気のせいなの? 最初あんなに大佐詳しくブルコスの戦術の説明してたっけ……? ていうかあんなにスピーディーに喋ってたか? となるシーンが多かったからたぶん間を詰めたのかな。
・たぶん間を詰めた結果で一番怖かったのが「本当に使えないな心を読めるんじゃなかったのか」の「使えないな」と「心を」の間にほぼブレスが入っていないように聞こえるアスランの台詞のように聞こえて(個人の感想です)、アスランの残虐さが存分に出ていた気がしました。怖いわ。
・あと大佐の「お前ら!」のシーンがなんかすげぇ早くなっていて(前後の弾幕が多すぎたから台詞は分からないけどもたぶんシーンの時間自体は短くなってる)、これほんとに子安さん撮り直してないの? え? ってなった。めっっっちゃ良かったです。個人的に場面の映像が早くなって一番カッコよかったシーンです。マリューさんと仲間のことでブチ切れる大佐はいいね、カッコいい。
・それはいいんですが「ミーティア」でシンが分身し始めたあたりからどうやって上映時間に収めるのかなと思っていたらあああああ……なるほど、となった。

台詞とか声優さんの話
・これは私がよく覚えていなかったからなんですが、グリフィン(ブラックナイツ)の声、前からカッコいいなと思っていたけども、森崎ウィンさん、覚えました。大変失礼ながらパンフレットとか見ても「俳優さんかな」と思っていたんですが後から「俺はガンダムで行く」の英語版のあの人かーって教えてもらってなった。
・「どうする家康」の最終回にも出てたんですね。びっくりした。というかそんな方がよく今回グリフィンの声宛ててくれたね……。
・グリフィンにぴったりで好きです。こう、好戦的な感じと見下すような物言いでありながらも冷静さを失わない感じ。「兵たちの訓練には」のところとかカッコいいよね。でも普段はやっぱり俳優さんだからこういう声は歌とか吹替映画とかなのかな? 森崎ウィンさんの演技をいろいろ見たいなと思いました。
・キャラ造形に声がぴったりってあんまり最近意識せずに見たり聞いたりしていたのですごくぴったりでなんかすごく好きになってしまった。いいね。
・改めてアスランの声聞いていたら思った以上に冷静かつ残虐な部分が出ていて「え、こわ」って思いました。石田さんが「今回はキラを一方的に殴ってるだけだから別に」とあのシーンについてインタビューで言っていたと聞いたのを思い出してしまってまた「え、こわ」と思いました。
・今回アスランが動揺というか、アスランの精神が落ち着いているから頼りになるけど怖い部分たくさんあったんだよなあと思います。その辺含めて行動だけでなく言葉についても「今回のアスラン」のことを石田さんが分かったうえでばんばん冷静かつ残虐にやっていたんだろうなと思いました。
・同じくシンもですが、めっさ明るくてめっさ安心したんだけども、あえてのファウンデーションがレクイエム撃った時にシンの新しい見捨てられたチワワみたいな表情のカットを入れて精神崩壊一歩手前からの「止めろアスラン、隊長は!」を聴くとまた違ったものがあるというか……レクイエムとか核で故郷が……というかお前以外みんな……からの解決からのオーブ脱出時のヨシツネからの砲撃「百発百外し」って、シンは気づいていなくてもこう、精神に来るよね(シン・アスカが生きている理由とシン・アスカの養父が死んだ理由じゃん)。
・なんでもいいからコノエ艦長に丸投げしておけばいいという風潮。
・とりあえずハインラインが作ったって言っておけば誰も彼も納得するってもうこれお前さぁ……!! 便利すぎてついにBlu-rayの宣伝要員やってたのめっちゃワロタ。

ここから箇条書き終わり。

イザークの話
何回見ても思いますし、何回も書いていますけども、今回の映画で一番キツイことさせられたのイザークとディアッカだと思うんですね……。だから何度でも言うけど、今回の映画で一番カッコよかったのは私はイザークとディアッカだと思ってるぜ!
イザークはもともとディアッカとかアスランといるとすげー好戦的で猪突猛進、みたいな典型的な少年って感じだったのが今回映画に出てきたら中佐になってるし、ラメント議長への伝達とか含めてなんぞすげぇ冷静な男になっていてびっくりしたんですね。ほんとうにびっくりした。お嫁さん候補も連れてきた模様で母上もにっこり(すげぇ嫌そうな顔のイザーク君のカットが入っていてワロタ)。
だからか、関智一さんの演技もこう、イザークの若い感じや好戦的な部分を残しつつなんでしょうが、なんだろう、冷静な好青年みたいになっていて、「落ち着いたんだなあ」とアスランやシンと同じ感じで思ったんですよ。つまり成長していないのはお前だけだキラ、とか思ってもいた。だからイザークとディアッカがあんな羽目になると思わず、あそこのシーンだけで終わりだと思った。
今回の映画の主題は10年以上前から概要だけ発表されていて「愛情を軸にした物語」とは言われていたんですよ。そうなんよ。そうだと言うのに、というかそうだからこそ、『同胞殺し』をしたのがイザークとディアッカだったのが本当に辛かった。
しかもイザークはそれを「軍務として」「仕事として」処理したと見せかけつつイザーク自身はやっぱり昔のままで押し殺し続けてんじゃねぇかよぉぉぉ!? ってなったので、休暇取ってアスランとチェスでもしてほしい……あまりにも可哀想で泣いてしまうよ……。
コーディネーターやアコードが「劣ったナチュラルに使われる」というファウンデーションの呼びかけ、「デスティニープランに賛同するものもいる」というコーディネーターでアコードでもあったラクスと、ナチュラルでありキラの姉弟であるカガリの共通認識、要するに「ナチュラルとコーディネーター」という対立軸がありながら、それでも実際にはない中での戦闘がブラックナイツとヤマト隊+アスランとカガリだったのに、イザークとディアッカだけはジャガンナート以下の反乱分子を仕留めるにあたって『同胞殺し』なんですよ。コーディネーターがコーディネーターを愛ではなく世界やシステムのために殺すだけのなのはあれだけなんだよ。酷くね? 愛情を軸にした物語の中で愛すべき同胞を世界のために殺す役回りって……。
ディアッカはなんだろうね、この人は何だかんだ言いながらも割り切れるというか、情に訴えて割り切れるタイプじゃん。だから、ジャガンナート中佐はここまで言っても分かんないんだからもう無駄だということをイザークに言う訳ですけども、あのセリフはすごくイザークに優しいけれど残酷だと思った。
「こんなに言ってもジャガンナートには通じないんだからお前のせいじゃない」という含意があるとイザークは分かっているからあの後も「軍務規定違反だから戦線に復帰しろ」という呼びかけをギリギリまで続けてしまって、最後には撃ち落として殺すんじゃん。だからあの言葉は優しいようでよりイザークを追い詰めていたように思えるよディアッカ……と。
情に訴えて割り切ってやりきれるディアッカに対して、情に訴えたら自分自身が止まってしまうから、いくら「愚かなことだ」と分かっていても、あえて感情ではなく理性で、規定だから、軍務だから、という部分で押し殺して仲間を殺して世界を守ったのがイザークだと思う。最後には割り切ったディアッカも、最後まで押し殺したイザークもこの映画で一番カッコよかったと私は思っているよ。

アスランとアスランの感情、カガリ、キラ、ラクス、シュラ
今回の映画は前も書いたし上にも書いたし、アスランの声優さんである石田彰さんも「一方的にキラを殴っている」と例のシーンについて表現していた感じもあるんですが(そこについての含意は分かりかねますが)、今回のアスランはとても冷静だったなあと思います。
何だかんだあるけども、アスラン、映画だと頼れる兄貴風味になってるけども、オメーも一回精神的に揺らぐと恐ろしいほど殺戮マシーンに振れるか、そうでなければキラとは違う方向でどんより不安定になるじゃん……今回すげぇ頑張ったじゃん……と初見時はハラハラしまくっていたのですが(いや、そんなにキラに『ラクスを助けよう』とかはっきり言っていいのか? シンに偉そうにしていいのか? とかズゴック乗り回すのやめーやとか、最強はアスラン・ザラはいいんだけども落ち着いて考えたらヤベー奴だからいつ虚無顔になるか分かんなくて……)、最後まで虚無らずにいたのは頑張りというか成長なのかなあ、シンと同じで成長で、やっぱり分かっていなかったのはキラだったのかなあと思ったんですが、今回見てみてやっと理解した。
こいつ、最初から虚無ってたから比較で段々こう、回復というか立場上、虚無度合いが高くないだけで……と思いました。
というのがシュラに「使えないな」と最初に言った時、フリーダムで「本当に使えないな」「心が読めるんじゃなかったのか?」と言ったあたり、インフィニティジャスティスのあたり、もっと言うと最初のファウンデーションに潜入していたシーンあたりから「あああ……こいつ、最初からファウンデーション殺すって心に決めているからむしろ覚悟完了してやがって虚無顔じゃねーんだなあ……」と思いました。
これはカガリが何と言っても、というかカガリが外交努力しても「邪魔だから殺す」くらいはするなあコイツ……後からカガリとラクスに怒られても「どうしたって邪魔だったろう」くらいは言える男だったなあ、と思いました。
なんというか、
・ファウンデーションが思うほど理想の国家ではない
・オーブ(カガリ、愛する人、愛する国)に刃を向けようとしていた、実際に向けた(レクイエム)
・親友のキラに手を出した
・幼馴染のラクスを攫った
・後輩のシンを馬鹿にした
……アスランがファウンデーションを生かしておく理由はないんだなあと思いました。感情で動く男だから。
感情で動く男だから、キラのことを殴れるんですよ、殴って分からせる、というか。だからあのシーンで「元婚約者」ラクスのことを出して周りの女性陣ドン引きでしたけども、それが出来るし気にしない野郎なんですよね、アスランって。
たぶんアイツ、あそこにラクスがいても言うし、カガリがいても言う。ただカガリに聞かれてちょっと微妙な顔されたら虚無るかおかしくなりそうだけども……。

だから、じゃないんですが、だからシュラの相手だったんだろうなあとも思う。
強さを美しさと定義して、アグネスが寝返ることを止めなかったシュラの精神性っていうのが私はまだよく分かっていないのかもしれないなあと改めて思った。
キラだと思ってだけども、フェイクとはいえ単騎で乗り込んできたそれに対して「集団で対するは愚」という発想からアスランと一騎打ちになる訳ですが、そういう発想のシュラの精神性というか、その考え、騎士道とかそういう部分や、それでいて「キラ・ヤマト一騎なら落とせる」という自分自身への強さの信頼でもあり驕りにもなる感情があるのに、アグネスに「強き者は美しい」という価値観で彼女の離反を受け入れたっていうのがまだよく分かっていなかったのかもしれない。
シュラの「強さこそ美しさ」という価値観はアコードだからというのとは違う気がします。オルフェやイングリットもそうだけども、各人にそれぞれいろいろあるんだろう、という中で、ブラックナイツの中ではオルフェに次ぐ実力という中で、強さや戦いに美しさを見るシュラと、戦いや強さを道具や媒体と考えるアスランという違いかなあとは思います。
アスランにとっての強さ、「最強のパイロット、アスラン・ザラ」というのは安定してはっきり発揮されるもので、どんな機体でも(それこそザクでもズゴックでも、フリーダムでも、インフィニティジャスティスでも)相手を殺傷できるし、殺戮マシーンになれるのは昔からだけども、その技術的な強さは安定していると思います。ただそこに付随する感情とか精神面になると不安定というか、単純明快に「情緒不安定」なんだよな、アスランって……。キラが加害者意識の他責思考なのずっと変わってねぇな! って前に書いた気がするんですが、それに対するアスランって昔からずっと情緒不安定なんだよね。でもアスランの凄いというか怖いところってどんなにバッドコンディションでも気にせずに機体を乗り回せるところ。だから「最強」なんでしょうが。
でも今回の映画というかSEEDからこの映画までの間にキラと和解して、ラクスとのことを解消して、カガリと結ばれて(結ばれたのは今回やっと分かったところありますけども! 長かった!)、シンとも和解? して、そういう不安定さから解放されたという部分の象徴が「俺の知ってるラクスは」なんだと思うんだよね。あんなことをあえてあの場でキラに言うのはそりゃあ女性陣がドン引きなのは当たり前ですよ。今お付き合いして結婚している感じになってる(立場上駄目だけど)キラとラクスを知っているくせに、ラクスが自分の婚約者だったころのこと持ち出してくるし、そのアスラン自身が動く理由はカガリでオーブだし、今それ言ってるところカガリの別荘だし。ここまで無神経な男いませんよ。それは女性陣ドン引きだわ。
でもそれをキラに言って、周りにどう思われるかも分かったうえで発破を掛けるくらいにはキラのこともラクスのことも信じているし、何よりもカガリへの自分の愛情も、自分へのカガリの愛情も信じている、信じられるようになったんだろうなあと思ったら、本当に、映画版まであいまいだったカガリとの関係というか、そういった中でしっかり自分の中に愛情を見つけられたんだなあと思いました。それがあるから盤石なんだなあ、と。
その結果、というかアスランは元からそういう部分はあるけれど、強さや技術力の高さは結果的に付随するもので求めるものではないんですよね。強さ自体ではなくて、強さは求めるものや守るものへの触媒であったり、道具という価値観なんだよなー彼。だから結果的に最強なんだけども、最強であっても別に気にしないから最強っていうところはあるからイザークもシンもイラっとくるのは分かるぞ……。

だから「生きる意志だ」とシュラに言って戦い切ったアスランですが、「ラクスへの愛だ」とオルフェに言ったキラとはだいぶ違うんだよなあ、と。
でもこれがオルフェはラクスでも、というかラクスではなくても誰でもいいから「今愛がほしい」という切実な訴えがあった中でのキラの答えが「ラクスへの愛が戦う意味で生きる意味」だし、ラクスの答えが「過去現在未来、どこにでも、近くにでも遠くにでも愛する人はいる」で、それにイングリットは気づけたから最後にオルフェを抱き締めて抵抗せずに死んだんだ、という。
対して「生きる意志だ」という答えを示されたシュラにとって生きる意志や意味ってなんだろうね、とは思う。強さや戦いに美しさや美学を持っていて、それが彼自身の戦う意思で動機だとしたら。だけれどじゃあアグネスが裏切った時にその強さだけで彼女を迎え入れたのだとしただろうか? とも思う。そこには優しさとか憐憫に近い感情もあったのかなあ、とか、付け入る気持ちはあったでしょうし、捨て駒にするという考えもあったと思う一方で、強さを美しさと思った時にそれを発揮できないのは違うと思ったからアグネスを受け入れたのかもしれないなあー、と。

シュラにとっての強さや美しさは生きる動機ではなくて、もっと日常的なものだったのかもしれないなと思います。

アスランの「生きる意志」ってなんだろーな、というのもある。映画の場面としての生きる意志という大きな意味もあるだろうけども、アスランってさ、なんていうか生きる意志≒家に帰る意志となってもおかしくないくらいには平然と言いそうでもある。
カガリがいて、オーブが平和で、コンパスではキラとラクスが通信したら向こうにいて、シンとルナマリアは付き合ってて、なんかイザークは嫁さん探してるし、ディアッカも元気そうだし、とりあえずそんな感じで俺はカガリがいるオーブに帰っても問題ないよねっていう「そこに帰る意志だ!」って真顔で言われても一切驚かない。
そういう意味でアスランのあのセリフもかなり日常的な部分はあるのかなと思います。日常の延長線上で、というか日常で起こった面倒事に俺だけでなく俺の大切な人たちを巻き込んだことを俺が許すと思うなよ、というような。

総括すると、場面のスピードが速いからかアスラン・ザラの台詞がいちいち怖くてだいぶ引きました。撮り直していないとすると最初から狂気すぎるし、撮り直していたとしたら狂気に拍車がかかっているのでやめてほしい……。
カガリ逃げてカガリ……いや、カガリが逃げると事態が悪化するからとりあえずそのアスラン繋いでおいてもらえますかね……。

無題

カオスの方に入っていたのですが長いことページを封鎖しているのと、階層を戻すのが難しかったのですが、小説だけ引っ張ってきて完成させました。
「攻殻機動隊 GHOST IN THE SHELL」と「攻殻機動隊 イノセンス」、どちらも映画版の二次創作小説です。少佐とバトーとトグサ。というかトグサから見た二人になるのかなと思います。

もう何十回も言ってるけども、個人的にですが「イノセンス」が一番好きです。映画何回見ても本当に好き。

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