FGOの断片的なものですよ。このブログを日記帳でフリーダムなメモ帳機能だと思っている管理人。10万字行ったからメモ。
なんか武市先生と田中君が普通に召喚されたあとの話を書いていてそれの最後の方です。カルデアでの生活が終わって座に還って一年後あたり。座じゃないけどもその辺の説明とか長くなってしまったのと関係ない話がいっぱい入ってしまったからなんかそれっぽいところだけ抜粋して置いておきます。
奏章3の月の話を読んでいて、あとエクストラやテラリンもVitaが現役の頃にちらっとやっていて考えていました。でもこれはほぼ月の聖杯戦争は関係ないんだけども。
いや、奏章で人類滅亡がどうのこうのというふうになっていますが、むしろ空の境界とかNote.とかそっちの方が近いのかなあとか思ったのが抑止力でもアリストテレスでもいいんだけどもね、案外これ大雑把だよねっていう。月姫はそれなりに朱い月に目的があったのでまだいいんですが、特に抑止力君は君さぁ……みたいな部分が多すぎて……それで言うとアリストテレス、タイプ〇〇についても実際にはそんなことで地球は滅ばないよ、という部分が大いにあるから朱い月が成立する部分はあるんだよなあって改めて思った。だからタイプサンがないんだ、ポカニキ怒っていいよ。それはだって最終的にアリストテレスは地球を含めて太陽系だから太陽の機嫌次第で滅ぶからね!(台無しだよ)
そう考えた時に、そういう行動の結論として一番筋が通っているのってやっぱり昭和キ神計画なんだろうなあと改めて思ったので、武市先生と田中君にひどい目に遭ってもらいました。……でもあんまりこの二人は苦労してない。むしろ孔明先生が死にそう。可哀想。
わりと社長の言いたいことは分かるよ、倫理的な部分じゃなくてだけども。というよりも今回の奏章3ってある意味キ神計画が上手くいってそのままなんか人類が移行しちゃって分岐したらこうなるじゃねぇかバーカ、馬鹿社長! って思ってしまいました。全部高杉重工の社長が悪いんだよ。
いや、この話には社長一行も出てこないんですけども(うらぎり)。
段落一字下げとかちょっと待ってくださいね。ちょっと眠いので……
この方法も型月世界では抑止力君が働くことになっているんだけども、今の感じで行くとたぶん君サボるよね、分かるぞ?
サボるというか、突き詰めて考えるとこの方法は中でちらっと言ってるけども、地球君困りはしないんだよね、別に。
所謂コンピュータ、と言ってもそれがどの時代、どの用途のものかまでは正確には分からない。カルデアで使っていた端末に近い形状で、映像を移す画面もあることからそう判断したが、それが演算用のものなのか、それとも情報取得に特化したものなのか、そこまでは分からないし、性能も分からない。だが操作に支障はないと分かったそこで表示されたのは天体の異常だった。
その天体は地球。異常の内容は「地球全域での聖杯戦争、国家・都市間核攻撃」というなんとも物騒な内容と、それからそれによって変化した地球環境の数値だった。
「しかし、日本の大聖杯……冬木という都市だったはずです。あれは諸葛亮殿、というかエルメロイⅡ世殿が解体した。いったんはそれが人理の崩壊に晒されて無効になり、あそこもカルデアとしても様々ありましたが……しかしエルメロイⅡ世殿が解体したその事実が確定したはずでは?」
そう画面を見ながら言ったのは、私たちが召喚されたカルデア式のものとは全く違う形態で英霊を召喚して行うのが本来の『聖杯戦争』というもので、それは実際にはうまく起動するのはとても難しい、という話を聞いていたからだ。そうして聖杯戦争を今更? というのが本音というか、むしろ可能なのか、という方が感覚としては大きかった。
「そうだな。そうしてそもそも『聖杯』というそのものの用語も目的も違うものだったはずだ。マスターが集めていたあれはもっと小さいただのリソースだろう。だがこれは……あの魔術協会というのはまだ懲りていないのか……」
そう言って表示された地球の数値……主に大気汚染と核攻撃による放射能汚染の数値と思われるそれ、その核攻撃を伴う戦争が起こった原因やそれを『聖杯戦争』と定義した理由が画面に表示されていく。
「西暦で2030年には月での聖杯戦争が始まる、という歴史分岐もあったそうですが……どうやら魔術協会を含めるのか最早地球に残っている人間全体が完全に、魔法というか根源というか、そういったものに対してての認識や考え方を改めたようですね」
良きに付け、悪しきに付け、とはまさにこのことのようだ。
その結果始まった国家間の戦争で英霊は召喚されていない。
――国家、都市間で無制限に核による攻撃が始まったのは、昨晩遅く。攻撃が一旦収束したのは今朝だが、その間に使用された核兵器によって汚染された国土は全世界的な分布となり、その全量の把握は困難、戦争自体は未だ収束には向かっていない。
*
どういうことだ、と考えるのは手札が揃ってからだと思い直し、そのほとんど馬鹿がやることとしか思えない国家間の戦争について、またそれがなぜ聖杯、或いは魔術的な要素を持っているのかについて更に詳細を表示していけば、大体のことが分かった。
「……カルデアによって人理は修復された。それから一年ほどの期間で魔術協会によりカルデア式の英霊召喚、聖杯による魔力リソースについての研究、時代や場所を問わず行えるレイシフトの方法についての成果の研究が行われた。その結果がこれか……」
「どうにもなりませんね、こうなるともう」
そもそもカルデアを創設したのがアニムスフィアと言ったか、天体を専門にした魔術一族だったと聞いてはいたが、その成果をさらに精査し、研究し、そうして。
「マスターとマシュ君についてはゴルドルフ所長殿のムジーク家、諸葛孔明殿と司馬懿殿のエルメロイ家が共同で保護している、と。確か孔明殿と妹君はそれなりに組織の中枢に関わっていたようだが、こうなってはもう意味がないだろう……」
「保護というよりほとんど隠匿というか……普通の生活を送ってほしかったものですが、これではしかし、諸葛亮殿たちも所長たちもどうにもなるまい。マスターたちと所長たちの保護地域は蒼崎殿と久遠寺殿が提供、管理……となるともう既にこの二人……実際に到達した可能性のある者の言うことにも耳を貸さぬのでは、本当の意味でこの戦争で『根源に世界が辿り着ける』という結論に達したということですね」
エルメロイⅡ世殿や妹殿ならこの戦争が実際に発生するまで、魔術協会や国家間の時間的調整に関与できただろう。そうして所長殿はその責任感と善性から積極的にマスターやマシュ君を保護するだろう。そうだ、この戦争は発生するまでに明確な時間的猶予と調整がある。宣戦布告だのそんなものより遥かに『礼儀正しい』。戦争と呼ぶのもおこがましい。そうして私たちのような『召喚される英霊』とは違い、現代に生きている魔女であるという久遠寺殿が保護地を提供し、『魔法使い』の蒼崎殿が保護するのだから、いや、魔法使い云々を抜いても蒼崎殿は地球を一つ二つ滅ぼしても生きていそうではあるが……。
「マスターとマシュ君、所長殿、エルメロイⅡ世殿、ライネス・エルメロイ殿、グレイ殿、久遠寺殿、蒼崎殿、静希殿とその周辺の方を入れてもみな生きている人間だけか……」
そう言って思わず天井を見上げてしまう。
この聖杯戦争において英霊は召喚出来なかった。召喚に応じなかった。システム、システマチックな構造を以てしても。座という機構を作り上げた魔術でさえも、召喚出来はしなかった。……いや、そもそも召喚する必要がなかったのかもしれないが。
人間というものの馬鹿さ加減はいつの時代も変わらない、私も含めてだが。過去に高杉が『人間である限り』それは意味がないと言って奇神を作る計画を立てたが、それはある意味で正しかったのかもしれない。
そうしてその時に、未来を作るのは私たち死人ではなく、今を生きているマスターたちだと私は言ったし、今でもそう思っている。そうして彼らは今現在、そのために再び戦っていると言っても過言ではないだろう。
この戦争では計画と管理によって核兵器の使用が行われている。現在も続いているため、総数の把握は未だこちらではなされていない。
人間は、ヒトという種全体が根源に辿り着くことによって種の保存を行うことを選択した。
そのために『多少』の犠牲は問わず、『地球という惑星』の汚染については考慮せず、総体としての『人間』が『根源』に辿り着くことを選択した。
聖杯戦争における大聖杯の本来の使用用途とは、英霊が退去する時の大きな穴、魔力、マナの膨大さによって根源に接続することだという。そうだとすれば、惑星が完膚なきまでに汚染されるほどに膨大なエネルギーによる攻撃を繰り返せば、犠牲は伴うものの生き残った上澄みが根源に辿り着く可能性はまあなくはないだろう。
『魔術師は狂ったやつが多すぎるから一般人の側に入れてほしい』と苦々し気に言っていた諸葛孔明殿、基、エルメロイⅡ世殿の苦労がしのばれる、本当に。
*
「くだらん、実に」
呟いた時には先生が端末の電源を落としていた。上澄みだけが生き残る計画か。いや、生き残るのは種としての人間すべてだから、その者たちにとっては全てが等しく永遠に保存されるという認識なのだろうが、そうだとすれば余計にくだらない。
「核兵器でしたか? いくらそれを使ったところで汚染された場所に住めなくなるのは『人間』です。星にとってそれは何らの脅威でもない。ただの生物一種類の自爆行為というか……根源だか真理だか知りませんが、高杉や坂本ならもう少しマシな方法を思いついたのでは?」
皮肉を込めて言ったそれは、だが案外当たっているのかもしれないと思えばどこか空疎でおかしささえあった。
*
所詮その損傷も『根源』も『魔法』も『真理』も有限で小さなものだった。
これは予測された内容の出来事だったのだろう。
「あるいはそれをカルデアでの出来事が後押ししたかもしれないが」
「そうですね」
溜息のように田中君が応じてくれたが、そうだとすれば恐らくこの戦争らしからぬ戦争はすぐに終わるだろう。それが現生人類というか、『人間が生きていく』という環境にどれだけの悪影響を及ぼすかは分からないが、それによって人間が壊滅的な打撃を受けるとして、それは星そのものの打撃ではない。
だから恐らく、マスターたちは生き残るし、生きていける。第六魔法の使い手である蒼崎殿から見ても児戯のような戦争でもあるのだろう。いや、孔明殿たちにしてもそうなのかもしれないが。
これはほとんど、星の根源や本能が尽きるという錯誤や欠損の誤認のために、それでも抑止力は発動しなかった、ということか。
*
「なんか魔法? 第六魔法でどうにかならんの? カルデアにいた時どーん、ばーん、みたいなやってたでしょ」
「適切な表現だとは思うがね! そんなだからムジーク家はロードになれないんだよってもう私もエルメロイの復興含めて関係ないけどさぁ……」
「核戦争って実に野蛮ッスよねぇ、その割に抑止力でしたっけ? 発動しないし、どうなってんですマイ天使?」
「これ録画でしょう? まあ未だにニュースで流しているのも野蛮だけれど。もう終わったのだから。だから人間って嫌いなの。ああ、マスターや静希君たちのことではないから、そこは気にしないで」
「ガイアもアラヤも発動しないというか、何か絶対誤認していただろうこれ、いや、この方法で根源に辿り着けるという発想は実にシンプルにあり得そうだからなくはないのか、なくはない? あってほしくない……」
「もう諦めましょう孔明先生……じゃなくてエルメロイさん」
「二世でお願いしたい、第六魔法使い殿……もうどうでもいいけどさぁ! 関係ないし!」
「素が出ています、師匠……とりあえず地球は滅んでいませんし……マスターさんとマシュさんを起こしてきて、お茶でも……」
「あー、そうね、平和が一番だよね。平和……平和の概念が崩れかけたけども、とりあえずはあのふたり生きているし、まあ何とかなるんじゃないかね」
なんで私がこんなことしなきゃならないんだ、と思いながらもこんなことなら諸葛亮殿が退去する時についでに死ねばよかった、わりと本気でこの悪魔の義妹からも逃げ切れるし、なんなら征服馬鹿とかあの辺と……そう上手くは行かないと分かってはいるんだが。
「マスターとマシュを起こしてきてくれ。それでトリムマウは茶を淹れてくれ」
「お、やっとやる気になったな兄上?」
「これからこの星をどうやって生かすか滅ぼすか、講義を始めよう。本当の意味でのサバイバルだ」