阿近さん独白で阿ひよ。
墓標とか言うと、阿近さん、自分でもへこむから、無意識のうちに考えないようにしてるんだけど、煙草はほとんど線香代わりです。最期に会った場所(=技局)の軒先で、吸いもしない煙草を一本消費する阿近さん。阿近さんは多分、ひよ里のこと、死んでると思ってたと思うので。でも、死んでるって認めたくないから、墓標だって言わないし、「さようなら」とも言えない(言ってるけど)。結構チキン。チキンというか、未練がましい←え
女々しいとも言います。「別離」でもそうなのですが、阿近さんは徹底して未練がましくて、女々しい。
仮面の軍勢逃亡とかの件については、阿近さんは詳しく知らないんじゃないかなー、という感じで、阿ひよは出来ています。全てが憶測でしかない中で、ただただ「彼女を失った」という。
一応、これが、阿ひよの「甘い香り」に繋がるので、吸ってる煙草も、線香代わりに使った煙草も、全部、すごく甘いです。でもな〜「安逸」の蓮の香りもいいな〜と思ったり。忘れたいこと=ひよ里との楽しかった過去、という感じで。どっちにしろ甘い香りには違いないのだけれど。何にせよ、阿近さんは毎日きちっと一箱吸います。これは「甘い香り」で書いたのですが、彼女を思うことはなくても、空白には耐えられないのだと思う、という。
微妙にですが、「銀環」にも繋がっているのです。私の中の阿近さん関連の話は、何だかんだで繋がっています。忘れられない阿近さん。失うことが、失われることが、怖い。どんな方法でなら、失わずに済むだろうと、どんな方法でなら、『彼女』の記憶の中に留まり続けるだろうか、と。