「どうかしたんですか、ポルナレフさん?」
「ああ、いや。少し思い出すことがあっただけだ」
不思議そうにこちらを見た少年はまだ15歳だという。
「私は……そうだな、話をした方がいい」
「……え?」
「分かっていた『つもり』では駄目かもしれない」
改めて思ったのだ、と偉そうなことを口にすることは出来ない。ジョルノたちを見ていて思ったのか、思い出したのか、分からないから。
「つもり、というか、過去形にしてはいけないのだな」
「あの?」
犠牲なき道はないと彼は言う。覚悟は出来ていると希望を残した彼は言った。結果だけを求めなかった者がいた。痛みに怯むことさえなかった者がいた。もっと、もっと、もっと……私たちよりも、彼らよりも、ずっと幼い……いや、おれよりも幼い者たちが、互いの思いを預け合っていた。
「分かっていた、はずなんだがなあ」
Allo? 繋がらなくなった通話は聞こえますか?
あの日、命を救ってくれたアヴドゥルと、命を懸けたイギー、希望を遺した花京院。
見送ってくれてそれっきり会えなかったジョースターさん。
そうして何より。
「Allo? 聞こえてねぇのはどっちだ、承太郎?」
たった数十日、だけどもお前らのことを分かっていた。
だけれど今は分からない。おれが間違っていたら間違っているとぶん殴ってでも止めてくれたお前らがいないから。
もっと話がしたかった、と今更言ったら、お前らはきっと笑うだろうな。
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気障『だった』男の精一杯
2025/2/27