興味関心
腹に風穴が開いていて、そこから流れ切らなかった血が口から逆流するように吐き出された。
「うわ、気持ち悪……」
内臓もいくつか出ていると思う。ハイエロファント・グリーンがこちらを振り返ってくれていたが、時計は間違いなく彼の放ったエメラルド・スプラッシュが『時を止めるように』破壊しているのが見えた。
「……これ、近づかないと無理だよなぁ……」
よく考えずとも今から死ぬワケだが、腹を抉るどころか貫通する程の、しかもかなり大きな穴を開けるには近接型のスタンドでもかなり近づかないと無理だ、と思ったら、結界が半径20メートルだから、10メートルくらいはあの男と距離を取っていたはずで、そうなると結界を破られたほかにも『一瞬』の『時間』で近づかれたのだ、と逆算して、自分の推論が合っていそうなことにホッとして溜息が出た。溜息をついたら一緒に血も吐いた……あいつ思い出すとゲロ吐きそうと思ったけど、もう血以外吐くものも残っていない。
「あなたが近づいてくる時ってほんっとにロクなことないですよね」
目がかすんでいるから見えませんけども。
ていうかこっちを一顧だにしないから、僕……私が生きていることにも気が付かないで足許掬われるんですよ、その自信過剰なとこ直した方がいいと思います、今更ですが。
「いや、まあ知っては、いましたけどね」
そもそもあなた、私に微塵も興味がないなら初めからトモダチだのリカイだの訳の分からないこと言わないでください、これも今更ですが。
「勘違いした私が悪いんでしょうけれども」
もう目を開けてもいられない。まあ、見えたところでこちらを一瞥だろうとするとも思えないが。
「……私だって興味ないですよ、あなたみたいな人」
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無関心と偽ったぬるい温度の低温火傷