起きる
朝、起きて、それからスマホを見る。
日付、何より時間。
これが学校のある日でも同じなのだけれど、今日の目覚めは少し違っていた。
時間。そうだ、いつもより一時間も早く起きた。柳さんとテニスじゃなくて出かけるのなんて初めてのことだからだった。
ご飯を食べて、髪や服を調えて、と考えていたらぴんとスマホが鳴った。
『寝ていたら済まない』
そんな文面から始まるメッセージに、私はいつもより早く起きてよかったと思った。
『今日は楽しみにしている』
たったそれだけの、たった二行に、彼がどれくらい時間をかけただろう、とふと思ったらなんだかおかしくなった。本当なら素っ気ないと思うところかもしれないけれど、私がまだ寝ているかもしれなくて、そうして気の利いた言葉を言おうとして失敗したようなそれが、私にはひどく嬉しかった。
時間ピッタリに待ち合わせの場所に行こう。
そうして、たぶん5分か10分前に来ている彼に「時間通りですね」なんてませたことを言おう。
そう思いながら、私は今度こそ本当に起き上がっ