沙汰


「あーつーいー」

 今吉は、呟くように天候に文句をつけて、ハンバーガーショップの薄っぺらいブラックコーヒーをすすった。冷房はそれなりに効いているが、窓際の席は日差しが差し込んでくる。彼が飲んでいたのはアイスコーヒーだった。プラスチックの安っぽい容器は氷でいっぱいにされていて、液体はキンキンに冷えていたが、薄いことこの上なかった。

「うーすーいー」

 今度も、誰にも聞こえないように、やっぱり呟くように文句をつけて、彼はバインダーで綴じられた中からルーズリーフを一枚抜き取る。
 並んだ文字を見たって、コーヒーはちっとも濃くならなくて、彼はだらしなく頬杖をついたままそのルーズリーフに必要事項を書き込む作業に移った。
 だってしかたないやんか、と彼は思いながら、窓際の席から大通りに面した大きな窓ガラスの向こうを見遣る。道向かいのコーヒーショップの方が、コーヒーの味はだいぶマシだが、あそこは肩を叩かれる、と友人に聞いた。
 居座る大学生の方がだいぶ迷惑な訳だが、平日、月曜の午後くらい許してほしいものだ、と、贅沢というか、迷惑極まりないことを考えながら、彼はサラサラとその紙にペンを走らせる。
 2ヶ月目に突入した大学生活は、至極単純に言えば、楽しい。非常に楽しいと言えるだろう。ただ、欠けているものが絶対ない、とは言えなけれど。

 梅雨入りした、というのに、雨は降らなくて、どうやら空梅雨らしい今期は、6月とは思えない暑さだった。
 狙った訳ではないのだが、午後の講義が入っていなかったのは幸か不幸か、という体であった。講義室は冷房が入っているから涼しい。その涼しい講義室で一日のうち一番暑い午後を過ごせないのは、ある意味不幸だった。かと言って、ちらりと寄ってみた図書館は、思った以上に繁盛していて、どうにも入る気になれなかったから、休みの分の課題を抱えてハンバーガーショップに入り、今に到る。

「夏ですなあ」

 今吉は、だから心にも無いことを呟く。書き連ねられたのは基礎教養の英語だったから、戯言を言っていたところで、ペンはほとんど勝手に動いた。高校から進学して間もないからか、それとも昨今の中高の教育方針を鑑みた結果なのか、基礎教養の最初の段階は、高校レベルの応用、といったところだったから、彼にとってあまり頓着すべき学習ではない。
 それよりも頓着すべきは、夏が始まったばかりだというのに、勉強を教え合う男女、である。講義室の中でそれを薄く笑いながら見ている分には楽しいものだが、そういった、新年度か進入学で成立した初々しいカップルが大量にいた図書室に自ら飛び込む勇気はなかった。
 勇気、というか、気概、というか。

 彼自身も、数度そういった告白、というか、もはや誘いに近いものを受けたが、軽く笑って、同じ大学に進学した旧友を紹介しておくに留めている。


『いい加減にしたらどうだ』
『なーにが』
『俺とお前じゃタイプが違うにもほどがあるだろう』
『諏佐……お前、優しすぎやろ。玄関開ける時は気ぃつけや。美人のお姉さんに訳分からんもの買わされても知らんで』

 掃除機とか、と付け足したら、掃除機ならちょうどいいから欲しいな、と返されて、今吉は息をついた。困ったことに、この友人は己の扱いをよく心得ている。
 4人か5人、たらい回しのようにを紹介したところで言われたそれは、呆れに似ていたが、真実呆れではないのだ。『タイプが違う』なんて、今吉に告白した女性にも、今吉自身にも気を遣った言い方だった。
 ……残念ながら、彼と『タイプが違う』から、今吉を選んだ相手が、紹介された諏佐に、わざわざ会いに行くはずがないのだから。

『お前が好きだってコがいるなら、いいんじゃないのか、それで』
『まあ諏佐くん不誠実!本気やないのに付き合えなん、お前らしないな』
『誰も本気じゃないのくらい、誰だって分かるだろ』
『分かっとるから自分は付き合わんくせに、ワシには付き合えて言うワケ?』


『駄目なのか』


 静かな声は、駄目かという問いというより、「諦めろ」と言われているようだった。
 少なくとも自分よりは真っ当で、波風の立たない恋愛をしてきた彼が言うのだから、それは本物だろうな、と彼はぼんやり思った。

 それでも黙っている今吉に、彼は、一応、と前置きして訊いた。

『戦果は』

『ゼロに決まっとるやん。時期考えや』

 即答に、数秒、諏佐が彼の目を見たので、彼は薄く笑う。その視線は、付き合いの長さから考えれば分かり易過ぎて、読んでくれと言わんばかりだった。

『「そんなふうに拘るなら、止めればいいのに」』
Yes

 文庫本に目を落として肯定する彼に、今吉はひどいとも冷たいとも言わなかった。
 少なくともそれは、事実だったから。
 二人のいる図書室に、まだ初々しいカップルがほとんどいない頃の話だった。




 ルーズリーフに要点を書き込んで、それで終わりだった。そもそも長居するつもりはない。あとは、高校生の頃の勢いで頼んでしまったLサイズの薄っぺらいアイスコーヒーを飲み切れば終わりだ。外の暑さにも辟易するが、昼過ぎのハンバーガーショップに一人でいることにも閉口するから、彼としては早めに出てしまいたかった。

「阿呆らし」

 小さく呟いたところで、Lサイズのコーヒーは減らない。高校の頃なら簡単に飲めていただろうそれが、今となっては少し億劫なほど多かった。
 ずずっとストローから液体を吸い込んで、それから手持無沙汰というふうに、彼はガラスの向こうの通りを眺める。繁華な通りだろうが、人は少ない。それもそうか、と思って、その大きなアイスコーヒーを飲み切ったところで、彼の動きは止まった。
 ガラスの向こう側の、色素の薄い髪の女性の動きも止まったから、多分、それは人違いとかそういった類のものではないと思われる。


「参ったわ」


 やっぱり呟くように言ったけれど、彼女は逃げを打つことすらしなかったから、彼はのろのろと立ち上がる。席を離れる時に、試しに手を振ったら、ガラスの向こうの彼女も、やはり緩慢な動作で、控えめに手を振り返した。それが、なんだか可笑しかった。




「学校は?」

 道に出たら、日差しはだいぶ陰っていた。雲が出始めたからかもしれない。天気が急変するのは夏の常だが、明日は、梅雨らしい雨が降る予報だったな、とぼんやり思って、彼は空を見上げながら彼女―――相田リコに訊いた。

「休みです。あなたは」
「偶然やな。午後、講義入っとらんかったん。あれ?でも制服やん」

 約2ヵ月ぶりほどに会話する彼女は、不信感というべきか、興味というべきか、どちらとも取れそうな顔で、首を傾げて答える。

「午前中練習してたの」

 以前であれば、こんなにすんなり彼女が付いてくるはずもなかったのだが、彼女の歩幅に合わせるように縮めた歩幅で歩いていたら、彼女はぽつぽつと話をするだけで、特に抗議もせずについてくる。
 もしかしたらそれは、2ヵ月前まで無理矢理とも言える強引さでカフェやらファミレスやらに連れ回した成果、なのかもしれなかった。そうだとしたらそれはひどい成果で、今吉は苦笑してしまう。

「地区総体の振休?」
「そうです」
「あれ?地区予選まだやんな。来週やないの?」
「今年、毎年のバレーの会場が工事らしくて、そっちに貸して、バスケットは来週になったんです」

 あと、バドも確か延びた、と彼女は付け足した。

「そか」
「今吉さんは」

 角を曲がったところで、リコはぴたりと足を止めた。角を曲がった向こうにあったのは、どこにでもありそうな公園だった。


「今吉さんは」


 重ねて訊かれて、彼は困ったように、というか、本当に困ってしまった顔をした。その質問の意味なんて、重々承知している。だが、それを言葉で説明するのは大変格好が悪く、だからこそ、とぼとぼとここまで歩いてきたのだが、実際その質問をされて『今吉さん』という音が彼女の口から落ちると、それはひどくあやふやになってしまった。だから、苦笑したまま、遊具の奥の方にあるフェンスの方を指差した。

「一勝負せんか?」

 言葉の意味を取りかねたように彼女が首を傾げたが、彼は自然な手つきでその手を引いた。
 彼の手は少しだけ爪が伸びていて、それは、どうしてか彼女をひどく驚かせた。そうして狼狽えさせた。
 驚きの理由も、狼狽の理由も、その時には分からなかったのだけれど。




「ちょっと!やらないわよ!私、あなたとタイマン張れるほどフィジカル強くないわ!」
「女の子がタイマンとか言いなや」
「スキルもないのよ?見れば分かるでしょ?」

 連れてこられたのは狭いバスケットボールのコートだった。ボールはあるが、リングは一つだけ。ラインはだいぶ削れていて、多分、ルールも知らないくらいの子供が遊んでいる場所なのだろう、とリコは思った。平日の昼過ぎ。小学生だってまだ学校だから、そのコートにはもちろん誰もいなかった。


「あなた、全国区のPGなのよ!?」


 続けて言ったら、その一言に、彼は酷薄に笑った。それに、びくりと彼女の肩が跳ねる。それは、自分に向けられた冷たさではなく、彼が、彼自身のために向けた冷たさだと気がついたからだった。自分に向けられる冷淡な目など、どうということはない。だが、自らの傷を抉るような目を見るのは嫌だった。

(だって、そんなの―――)


 そんなの、鏡に映った自分のことを見ているみたいだから、という思考は、言葉にはならなかった。


「元、な」

 彼は、その思考に気がついたのか、困ったように笑って、彼女の言葉を訂正した。

「んー、相田さんがつれへんのやったらしゃーない。じゃ、そん笛吹いてや」

 そう言いながら、彼は慣れた手つきでボールをつく。自然な動きでバスケットボールが上下した。

「笛って……」
「スリー1本。それ吹いたら放る。タイミングは相田さんに任せるわ」

 任せたって、任せなくたって、いつ放ったって入るでしょ、と彼女は心中思ったのだが、彼は相変わらずフォームを整えることもなくボールをついている。
 だからそれを見ていたら、もはや癖のようなものなのだが、彼女も自然な動作でピピッと笛を吹いた。
 そうしたら、覇気に近い空気を一瞬見せて、それから彼はフッと不安定だけれど自然な姿勢のままで、ボールを放った。
 ボールは、適当に放ったとは思えないくらい正確な軌道を描いてリングに到達する―――


「え?」




 ―――到達するはずだった。彼が、そういった場面で、或いはそういった姿勢で、シュートを外す要素が、彼女には思いつかなかったから。
 実際、シュートは外れはしなかった。だが、ガタガタとリングを揺らして決まったシュートは、全く彼らしくなかった。

「な?今なら相田さんでも勝てる気せぇへん?」

 彼は静かに笑って言った。静かに、困ったように、笑って言った。


 落下したボールを拾い上げても、彼はやっぱり笑っていた。それをくるっと指先で回そうとするような動作を見せてから、彼は慌てたようにそれを止めて、ぱっと手の平でボールを受け止めた。

「指……」

 呟くように言って、リコは彼の手を強引に取る。バタンとボールが落ちたが、彼は気にする様子もなかった。

「相田さんから手、握ってくれるなん珍しー」

 軽口を叩いたが、彼女は今吉の手を見つめて、先程感じた驚きと、狼狽の意味を知った。そのことをに気がついたように、彼はやはり静かに言う。

「……愛好会はやっとる。月に2回か3回くらいの、学内でもめっちゃゆるーいやつな」
「愛好会だって、もっとちゃんとしたのあるでしょう?マンモス大学なんだから」

 怒ったようにリコが言ったら、今吉は本当に困ったように、それでいて淋しそうな顔をした。

「辞めたのね」
「まあ、そーいうこと」

 リコは、嘆息にも似た声で言った。分かっていたことのはずなのに、それはひどく重たかった。
 彼が辞めたこと、だけではなくて、彼と比肩した、多くの選手がバスケットを辞めていったのを、彼女は知っている。だが、実感として『辞めた』という事実を突き付けられると、それはひどく重たくなった。
 『どうして』とかそういう、一つ一つは無駄な言葉に思えた。だって、彼くらいのPGなら、続けていれば全日本への声がかかっただろうし、そもそも、受験勉強なんて必要ないはずだったから。
 だから、分かっていた。中学や、高校までは、その競技が好きだという気持ちだけで続けることができるのかもしれない。だけれど、大学、ひいてはその先の道を決める時には、選ばなければならないことが多すぎた。

「秤にかけなあかんやん。将来とか、人生とか、いろいろ」

 淡々と、彼は言った。
 ―――その大学生活に、欠けているものが絶対ない、なんて、やっぱり言えない。

「バスケット、続けたってええよ。けど、それでワシみたいなんに将来があるかって話や。まあ、サークルなり、部活なり、入ったらえかったのかもしれんけど、そういうんも、なんや未練がましやん」


 だって、青春の一端を、切り取るように乱雑に、自ら欠けさせたのだから。


 彼女の手を振り切るような形で、彼はボールを拾い上げた。拾い上げてそれから、呆然としているようにさえ見える彼女の瞳を覗った。

「悔しいわ」

 そうしたら、彼女もまた、淡々と言った。感情を殺すことによって、何とか繋ぎ止めるように。

「あなたがバスケットを辞めたのは、純粋に悔しいわ」
「監督として?」
「……ええ」

 彼は何も答えなかった。だけれど、そこに含まれるものは監督としての将来有望な選手云々以前に、すぐに読み取れるものがたくさんありすぎた。

(例えば―――)

 私の周りの、何人がバスケットを辞めるかしら、というような、詮もない考えが、今吉が辞めたという事実のために、彼女の中に満ちているのだろうとすぐに考えついた。
 何人が辞めて、何人がこんなにも悔しげな顔をして、何人のためにこんなふうに悔しい気持ちを味わわなければならないのだろう、と。自分が選手でないからこそ感じるのかもしれないし、選手でない自分には到底理解できないことかもしれない、と、彼女はぐるぐる考えた。

「それはそれで、悔しな」

 自分を通して考えるのは、やっぱり彼女の戦友なのだ、と思ったら、それはそれで悔しい。だけれど、呟くように言ったそれは、雨を運んで来るだろう温い風に流された。

「どうして、教えてくれなかったの?どうして、あの時……大学に受かったって言った時、教えてくれなかったの?その上、あれから今までずっと―――」

 『今吉さんは』という、先程の問い掛けは、より具体的になってやってきた。言わせたくなかった言葉たちだった。


「今までずっと、姿も見せなかったじゃない」


 別に、来てほしかった訳じゃないけど、と言い訳のように小さく付け足されたそれは、やっぱり言い訳めいていた。
 先読みしたように彼女の行く先々にいて、ファミレスなりカフェなりに笑顔で引きずり込んでいた今吉だったのに、その、大学に合格した、という報告から少ししてから、それはぴたりとなくなった。メールもない。もちろん電話もない。不思議なほどぴたりと止んだそれは、リコを不思議がらせたが、次第にその日々は当たり前になっていった。それもそうだろう。ウィンターカップが終わってから、アタックされ続けた日々の方が異常だったのだろうから。そうしているうちに、新学期が始まり、新たな大会に向けての日々が始まり、忘れた訳ではなかったが、それは、思考の片隅で眠っていることが多くなった。
 ただ、リコは、諦めた、とか、面倒になった、とかなら果たして私は良かったのだろうか?と思うことはあった。彼女自身、我ながら贅沢な思考回路だな、なんて思うことはあった。
 だが、今日会ってみて、そういうことは全然ないように思われた。驕りかもしれない。だけれど、そういうことはなくて、彼は相変わらず籠絡の手練手管を弄する準備があるような、そんな気がした。それでも、今日のこれは、本当に偶然だったのだろう。以前のような用意周到さは彼女には感じられない。

「私情、挟みたないやん。お互い」
「え?」
「最後の年やろ、相田さんも」

 去年のワシと一緒、とフェンスを背もたれにして今吉は笑った。先程のような困った笑みではない。彼にはいっそ似合わないほど爽やかに見える笑みだった。

「いろいろあるやん、前みたく付き纏ったら。ほんまは今日も会う気なんぞ、欠片もあらへんかった」

 案の定、彼が『辞めた』という事実だけで、様々なことを考えて動揺している名将がいる。それだけではなくて、この本格的な時期に近づくのはアンフェアだ。


『「そんなふうに拘るなら、止めればいいのに」』


 友人の考えを口にした自らの声が、今吉の頭の中で鳴った。
 フェアじゃないと思うなら、止めればいいのに。
 フェアで在りたいなら、止めればいいのに。


「拘ってまうから、恋なんよ」


 雨の降りそうな空の下で、呟いた言葉を、リコは不思議な気持ちで聴いた。

 コイ、か、とでもいうふうに。

「やあねえ、年とりました?」
「ヒドっ!なん、急に」
「先週」

 ちょうど一週間前、と彼女は続ける。

「なん?」
「誕生日、だったでしょ?」
「あー、うん。さすがにデータ管理しとるか」
「まさか。そんなデータ要らないもの。桃井さんからメール着てたのよ」

 その一言に「世話焼きめ」と今吉は口の中で呟いた。考えが顔に出ていたのか、リコはぷっと吹き出した。

「いいじゃない。私の誕生日、彼女に聞いたんでしょう?」

 2月の誕生日の次の日に、ほとんど無理矢理、ケーキを押しつけられたのは忘れられない。「消えもんやったらええやろ」と言われたのをよく覚えている。「一日遅いわ」と言い返したら「昨日は誠凛の兄さん方とおったくせに」と言われた。気を遣われたのだ、と思ったからか、リコはその時のことを鮮明に覚えているのかもしれなかった。

「でも、イーブンじゃないわ。行きましょ」
「へ?なに?」
「雨が降る前に、行きましょう。暇な大学生にコーヒー奢ってあげる」
「は?真面目に言うてる?相田さん熱あるんとちゃう?」

 そう言ったら、彼女は少しだけ照れたように、あるいは考えを隠すように、微笑った。

「薄っぺらいアイスコーヒーよりは、多分美味しいわ」


 誕生日だもの。
 過ぎちゃったけど。
 イーブンじゃないでしょ。
 辞めちゃったんだもの。
 私も止めるわ。


 一つ一つの言葉を言わないで、彼女は背を向けて歩きだす。


「敵わんなあ」


 彼はそう言って、彼女に従うことにした。
 帰り際に、手元のボールを放って、そのまま彼女の背を追うために振り返る。リングが視界から消えた。だけれど、シュートの結果は分かっていた。


「落ちた」


 何でもないことのように、彼は彼女の背中に言うともなく言った。何が、なんて、訊くまでもなかった。


 ガタッと、ボールがリングに弾かれて、そのまま落下した音が、聴こえた。




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今吉は割とフェアな人間だといいな、という。
遅くなりましたが誕生日おめでとうございます。

2013/06/11