苦しい

ああと思う。重荷になってしまったら駄目なのに、と。
自覚はあった。多分蝮を追い詰めとるんやろと。
優しすぎて悪いことなんてないと思っていた。俺が蝮を放っておいたから、いかんかったのに。
そうだというのに、俺はまだ彼女にどうやって触れたらいいのか分かっちゃおらん。
どないしたのと壊れそうなほどやわらかに微笑んだ彼女に訊かれて、俺は返答に窮した。
優しくするのはきっと俺の方やったのに。

全てを呑み込んでしまった
あなたはあまりに遠くて「苦しい