Earnest


 テニスコートに続く階段に立つ、一人の少女。手にしたラケットをギュッと握って決意する。
 今日こそは、言葉じゃなくて、行動で。
 「好きだよ」って、百万回言うよりも―

「アキラくん、相変わらず速いね」

 にっこり笑った彼女に、知らず、頬が染まる。
 それでも、今日は引けないんだ!

「杏…ちゃん」
「何?」

 俺は、首を傾げた彼女に、伸び上がって―

「え…!?」

 キスをした。
 これは始まり。まだちょっとしたスタート。
 だから!もう俺以外の男に、キスさせちゃダメ!


手付金(どうしてだろう、彼女より自分の方が赤い気がする)