後書という名の反省会


またまたやってしまった鬼柳×杏ちゃん。しかも時代設定が大幅にあれですね。読む人を選ぶ!という。
異類婚姻譚的な、フェアリーテールなお話を書いたつもりなんですが、鬼柳と杏ちゃんに夢を見て1年近く経ちました。困ったな。
テニス男子×女子中学生だと、甘酸っぱい、というか、ラブラブというか、そういう話を書いているのですが、パラレルは多少の悲しい部分や虚しい部分を入れたいなあというのが常日頃から思っていることです。
普通の設定だと努力次第で解決できることが解決できない、というか。テニスのパラレルはいつもそういうものを目指して書いています。
今回も、杏ちゃんとしてはハッピーなラストなのですが、桔平兄さんにとってはアンハッピーですね。柳はハッピー寄りの中立。
どちらにも行けない、どちらも択べない、という葛藤を四年で捨ててしまう、という悲劇とも喜劇とも取れる内容を書きたかった、というのがあります。そういう時、中立で、自分を択んでくれて嬉しいけれど、引き込んだ手前後悔もあって、でもその選択がなければ村も兄も救えないし、何より杏を好いてしまった、という鬼柳。そういうのは柳さんが似合う気がしました。
そんな感じで、約一年振りの鬼柳でした。ここまでお読みいただきありがとうございました。

BGM:椿屋「共犯」


2013/9/17