手をつなごう
君と、手をつなごう
(とっても短いです)
千歳くんと!
柳くんと!
伊武くんと!
千歳くんと!
「杏の手、まっこと小さかね?」
合わせた手のひらに、ふと笑みが漏れる。
「千歳さんに比べたら、誰だって小さくなるとよ?」
「むぞらしかあ」
「千歳さん!」
「ばってん、ほんとのことたい」
握った小さな手と、大きな手。その温もりは同じくらい―
君と、手をつなごう
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九州時代の初々しい二人。
柳くんと!
「迷うぞ…ほら」
「は…い…」
慣れない彼の体温に、彼女は未だ、困惑する。
「どうした?」
「い、いえ、別に…」
あんまり温かいから、どうしても、とろけそうになる。
困惑、当惑。でもそれは―
君と、手をつなごう
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付き合いたてくらいなので敬語です。まだ「柳さん」「橘くん」な二人。
伊武くんと!
「…杏ちゃん?」
「……」
「…杏ちゃん?聞いてる?」
仕方ないなと、少しだけ笑って、手を差し出す。
「大丈夫。俺はどこにも行かないよ」
呟くような音量で、だけれどそれが、彼女に届いていることは分かっているから―
「約束、よ」
伝わる体温。伝わる気持ち。
君と、手をつなごう
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ご機嫌斜めだったらしいです。
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こんな感じで、今年はいつも(当サイト比)の三人。期待を大幅に裏切る短さですみません。詳しい言い訳というか言い逃れは、ブログに書いておきます。
来年があれば、また違ったメンバーが、杏ちゃんと手をつないでくれると思います。来年もできれば嬉しいです。
そんなわけで、杏ちゃん、誕生日おめでとう!
2011/6/28